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国立新美術館
国立新美術館
東京都港区六本木7-22-2


野村仁 国立新美術館
野村仁 国立新美術館
〜野村の40年近くにおよぶ活動を、写真、立体、
インスタレーションなど約130点の作品で振り返る、
東京では初めての大規模な回顧展です〜
Report: プレス内覧会 2009 5/26(火)
会場:国立新美術館 企画展示室2E

―自然は時間と共に真の相(すがた)をあらわすのか―
空を行く太陽や月の動き、遠い宇宙からやってきたいん石や銀河の光、太古の生命を伝える化石、海で生きるタコや光で育つ植物…。
野村仁は、地球そして宇宙に存在するあらゆるものに関心を向け、長年にわたる観察とさまざまな手段によって、そこで起きる現象をとらえようとしてきました。

新しい取り組みに挑戦し続けて、現代アートの可能性をどんどん切り開いてきた野村仁。
彼は、今日も私たちに新しい世界のとびらを開いてみせます。

「重力」や「時間」のみならず、太陽や月の動き、銀河の光、いん石などへと関心を広げていった野村仁は、この世界のものや現象が、大きな法則のもとで営まれていることに着目します。
そして、写真だけでなく、音楽や映像などさまざまな手法を使って、自然界を成り立たさせている計り知れない力の存在を示す作品を発表していきました。


2009 5/26プレス内覧会のレポートを、ご紹介します。

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野村仁《変化する相―時・場・身体》
野村仁 :変化する相―時・場・身体
国立新美術館企画展示室2E 会場入口

野村仁(b1945-)現代美術家:略歴
1945(昭和20)年 兵庫県に生まれる。
1969(昭和44)年 京都市立美術大学(現・京都市立芸術大学)専攻科彫刻専攻修了
1970(昭和45)年 第10回日本国際美術展「人間と物質」(東京都美術館)
1975(昭和50)年 第9回パリ青年ビエンナーレ(国立近代美術館・パリ、パリ市立近代美術館)
1982(昭和57)年 第5回インドトリエンナーレ(ニューデリー)
1987(昭和62)年 近作展2 野村仁−Spin & Gravity(国立国際美術館・大阪)
1988(昭和63)年 京都市立芸術大学助教授
1994(平成 6)年 作品集『Time-Space』(光琳社)
1996(平成 8)年 京都市立芸術大学教授
2000(平成12)年 京都市立芸術大学大学院教授(主任指導教員)
           野村仁−生命の起源:宇宙・太陽・DNA(水戸芸術館現代美術センター)
2001(平成13)年 野村仁−移行/反照(豊田市美術館)
2006(平成18)年 作品集『見る 野村仁:偶然と必然のフェノメナ』(赤々舎)


本展は、「物質の相」「地上の相」「天上の相」「宇宙の相」「太古の相」「未来の相」の6章から構成されています。

野村仁《時間の矢:酸素―183度》
物質の相
時とともに変化する物質の様相や、人間の制御が及ばない現象に対する関心を育んだ野村は、物質の変容を記録することは、それ自体は見ることのできない時間や空間を表現することにもつながっていった。

《時間の矢:酸素―183度》
1993年 液体酸素・魔法瓶6本 各50xø21cm
《Time Arrow: Oxygen-183゜C》 1993 
NOMURA Hitoshi


野村仁《HEARING》についての特別資料室
地上の相
野村の眼差しは、自身が身を置く環境へと注がれる。見たり聞いたりという知覚のプロセスや、自身の身体と外界とのかかわりを、さまざまな方法で記録し、提示することに取り組んだ。

《HEARING》についての特別資料室
1970-1976年
ミクストメディア
京都国立近代美術館蔵
A Special Room for 《HEARING》 1970-1976 NOMURA Hitoshi

野村仁《12の自転》《3D アナレンマ》
天上の相
野村の視点を大空へと導いたのは《視覚のブラウン運動》だった。規則正しい時間のリズムに従う天体に寄り添うことで、すべての現象の背後に美しい秩序が存在することを感じ取った。

中央:《12の自転》 1980-2008年 写真12点組 320x320cm 各50.8x61cm
center:《12 Spins》 1980-2008 NOMURA Hitoshi


左:《3D アナレンマ》 2008年 201x160x25cm
ブロンズ 128x22x9.5cm 大理石 45.5x160x16cm 御影石 26.5x19x25cm
left:《3D Analemma》 2008 NOMURA Hitoshi







左:
《ゆらぐ球体と暗黒エネルギー又はゆらぐ宇宙の出現》
2007年
白大理石・黒御影石 ø27cm 30x46.7x37.8cm
left:《Fluctuating Sphere & Dark Energy, or The Appearance of a Fluctuating Cosmos》 2007 NOMURA Hitoshi

中央:《Cosmo―Arbor ’06》
1999-2006年
隕石・ステンレス・ミクストメディア 420x140x380cm
center:《Cosmo―Arbor ’06》 1999-2006 NOMURA Hitoshi

右:
《赤道上の太陽》
1989年
写真・プラスチック 140x352x60cm 豊田市美術館蔵
right:《The Sun on the Equator》 1989 NOMURA Hitoshi
野村仁《ゆらぐ球体と暗黒エネルギー又はゆらぐ宇宙の出現》《Cosmo―Arbor ’06》《赤道上の太陽》

野村仁《COWARA(電磁波と放射)》
宇宙の相
月や太陽の運行が生み出す音楽や形から、それらを生み出す大きな秩序の存在を実感した野村の眼差しは、必然的に宇宙全体へと向けられる。

《COWARA(電磁波と放射)》
1987-1992年
ホーンスピーカー・ミクストメディア 300x400x350cm
《COWARA(Cosmic Waves & Radiation)》 1987-1992 NOMURA Hitoshi

野村仁《サンストラクチャー ’99》
未来の相
「共につくり、共に感じる」ソーラーカーの制作とアメリカ大陸横断や、宇宙空間での植物栽培をシュミレーションした《1/2重力空間の日常》は、制作とテーマの重要な要素になった。

《サンストラクチャー ’99》
1998-1999年
ソーラーカー 100x655x170cm
《Sun Structure ’99》 1998-1999 NOMURA Hitoshi





《植物を育む言語又は’反照している’を見る》
2009年
LED ミクストメディア 400x450x435cm 6台 各165x136x75cm
《The Cultivation of Vegetables using Chromatic Languege or Seeing the Reflection》 2009 NOMURA Hitoshi
野村仁《植物を育む言語又は’反照している’を見る》

お問合せ:ハローダイヤル 03-5777-8600
展覧会公式サイト:http://www.nact.jp
主催:国立新美術館
協力:大宝産業株式会社、TIMEDOMAIN Corporation

参考資料:Press Release、図録他。

※写真撮影は全て、主催者の許可を得て行っております。

ご意見ご感想は  yashio@mui.biglobe.ne.jp

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